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生成AIの未来 – 人間の意思かそれとも|2024年10月09日(水)

メタ、新たなAIモデル「Movie Gen」を発表。動画生成のフロンティアに参入|WIRED
https://wired.jp/article/meta-movie-gen-ai-model

フランスの哲学者アンリ・ベルクソンは、時間について、人間にとっては測定のできない主観的なものであると捉えた。現代社会において、私たちは時計やカレンダーを用いて時間を管理しがちだが、一瞬一瞬を自分だけの時間として体験しながら存在しているというのが彼の考えなのだろう。

米国のIT大手メタは、入力された文章や画像から最大16秒の動画を生成する新たな生成AI「Movie Gen」を発表した。この技術は、「ピンクのジャケットを着たDJの女性がチーターのそばでレコードを回している」といった具体的な指示に基づき、高精細な動画を生成することが可能である。写真に写る人物が動き、まるでその瞬間を再び「生きている」かのような錯覚を与える。また、このAIは既存の動画に効果音を追加したり、映像内のオブジェクトを別のものに置き換えることもできる。技術はまだ開発段階にあり、適切な安全対策を講じた上で、来年の公開が予定されている。また、OpenAIやGoogleといった他の企業も開発を進めており、LLM分野での競争はしばらくの間続くことが予想される。

ベルクソンはまた「生命の躍動」という考えも示している。生命の創造的な進化を推進する力のことであり、人類の進化を単なる生物学的なプロセスではなく、独自の力によって動かされる創造的なプロセスであると主張した。
生成AIも進化を続けるだろうが、それは人の意志なのか、それとも近い将来にはAIの意志によるのか。まだ答えはしばらく先だろう。


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